「会話泥棒」という言葉を聞いたことがありますか?
誰かが話し始めた内容を、途中で自分の話にすり替えてしまう人のことを指します。
たとえば、愚痴を聞いてほしくて話し出したのに「私なんて昨日さぁ…」と言われ、話題が完全に相手のものになってしまう…
そんな経験をしたことはありませんか?
実はこの行動「性格の悪さ」から起こるものではなく、MBTIの認知機能の使い方と深く関係している場合があるんです。
この記事では「会話泥棒になりやすいMBTIタイプ」や、その背景にある心理、そして対処法までを詳しく解説します。
自分が会話泥棒かもしれないと思う人や、周囲に会話泥棒がいて困っている人は、ぜひ読んでみてくださいね。

会話泥棒ってどんな人?

会話泥棒とは、相手の話を十分に聞かないまま、話題や主語を自分に切り替えてしまう人を指します。
ただし、多くの場合その人に悪意はないんです。
本人の中では「相手の話に共感している」「同じ体験を共有して距離を縮めたい」という意図で話していることがほとんど。
しかし、聞き手側からすると「話題を奪われた」「自分の話を聞いてもらえなかった」と感じやすく、関係性に小さな不満が積み重なりますよね。
ここで重要なのは、会話泥棒はマナーや配慮の問題だけではないということです。
その人が「会話」というものをどう捉えているかという、認知の違いによって起こっているんです。
MBTIを使って、わかりやすく解説していきましょう。
会話泥棒になりやすいMBTI

会話泥棒になりやすいMBTIタイプには、共通点があります。
それは「相手の話を聞きながら、同時に脳内で別の連想が生まれている」という点です。
本人は無意識であり、話題を奪っている自覚はほとんどありません。
むしろ「会話を盛り上げている」「共感を示している」と感じているケースが多いでしょう。
実際に会話泥棒だと感じる相手は「話題を奪う以外は明るくていい子なんだけどな…」「ふだんは優しいんだけどな…」と思うケースが多いのではないでしょうか?
ここでは、特に会話泥棒と誤解されやすい、以下4つのMBTIについて詳しく見ていきます。

ENFP
ENFPはNe(外向的直観)を主機能に持ち、会話を通じて発想や感情を広げていくタイプです。
相手の話を聞いた瞬間に、過去に自分が経験したできごとや、別の視点が一気に頭に浮かぶことがあります。
そして、相手の話に共感しようとして「それ私もある!」と話し始めてしまうのですね。

このとき、ENFP本人は相手の悩みに共感し「あなたの気持ちわかるよ」「わたしも似たような経験があるから」と、思いやりを示しているつもりです。
しかし、相手からすると「まだ話し終わっていないのに、相手の愚痴を聞くターンになってしまった…」と感じてしまうんですよね。
ENFPは、感情を共有するかたちの会話を好みます。
そのため、聞く側に徹するよりも、感情を往復させる形で会話を進めようとするのですね。
ENTP
ENTPもENFPと同様に、主機能がNe(外向的直観)です。
しかしENFPとはすこしだけ違って、感情よりも発想やストーリー展開に意識が向きやすいタイプ。
そのため、相手の話を聞いているうちに「それってこういうケースもあるんじゃない?」「前に本で読んだのは…」と、別の話題へジャンプしがちなんですね。

本人の中では、相手の話を聞いて持論を展開し、会話を発展させている感覚でいます。
しかし、相手が「愚痴に共感してほしい」「とにかく話を聞いてくれるだけでいい」と思っている場合には、話をすり替えられたような印象を受けてしまうでしょう。
ENTPは基本的に話し上手で話題も豊富なため、悪気なく会話を「拡張」していきます。
その結果、会話泥棒と認識されることがあるのですね。
ESFP
ESFPはSe(外向的感覚)を主機能に持ち、今感じているこの場の空気を重視します。
相手の話が重くなりすぎたり、会話のテンポが落ちていると感じると「盛り上げなくては」「楽しくしなくては」と感じやすいのです。
その結果、無意識のうちに自分のエピソードを入れてみたり、空気が軽くなる楽しい話題を差しもうとしたりします。

本人は場を和ませたい、盛り上げたいという気持ちで行動しているのですが、相手からすると「真剣に聞いてもらえない」「適当に流された…」と感じてしまうでしょう。
ESFPは共感力があり優しい性格ですが、相手の悩みや話を深掘りして聞くよりも、その場の雰囲気を優先しがち。
話をじっくり聞くというよりは、軽い話題をどんどん差し込んでいくため、会話泥棒に見える場面があるのですね。
ESTP
ESTPもESFPと同じく、主機能にSe(外向的感覚)を持ちます。
しかしこちらはより行動的で「嬉しい」「悲しい」という感情よりも、実際に体験したことを話したいタイプ。
そのため、相手の話を聞くと「自分も同じ経験をしたけど、自分はこうした」「自分のときはこうだった」と、すぐに自分の経験談を話したがるでしょう。

これは、ESTPがT(思考型)であり、問題解決型の思考が強いからです。
相手が「ただ話を聞いてほしい」だけでも、自分の体験談を示すことで相手にアドバイスをしたり、解決してあげたいと思ったりするのですね。
その結果、話題を切り替えてしまい、相手の話がおわらないまま会話がどんどん展開していってしまうのです。
会話泥棒に共通しやすい認知機能

会話泥棒をしてしまいがちなMBTIには、共通することの多い認知機能があります。
それは、Ne(外向的直観)です。
Neを主機能として持つMBTIは、ENFPとENTP。
一言でいうと「ひらめきと発明の達人」でしょう。

Neを主機能として持つMBTIにとって、会話は「順番に話すもの」ではなく「連想が飛び交う場」として認識されます。
ENFPやENTPは、相手の話を最後まで聞いてからリアクションするよりも、途中で考えが浮かぶとその場で話題を提供するのですね。
まずは相手の感情を受け止めてから、落ち着いて反応するというプロセスが、この2組の場合は抜け落ちやすくなります。

結果として、相手が本当に言いたかったことに到達する前に、ENFP/ENTPによって話題が切り替わってしまうことが起こるのです。
こうなると、相手は「話を最後まで聞いてもらえなかった」という印象を抱くでしょう。

会話って、みんなでガーッて話して盛り上がる方が楽しくない?

わかる~!黙って聞いてるだけだとムズムズしてきちゃうんだよね
これは共感力が低いわけではなく、共感の示し方が他タイプとズレている状態だと言えます。
Ne主導タイプ(ENFP/ENTP)が会話泥棒になりやすい理由は、単におしゃべりが好きだからではありません。
Neという認知機能の仕組みそのものが、会話の進め方に影響しているのです。
では、その理由をくわしく解説していきましょう。
会話は「連想の連鎖」だから
Ne主導タイプにとって「会話」というのは、誰かがする1つの話題を「完結」させるものではありません。
連想が次々につながっていく「流れ」であり、誰か1人が主導して話し続けなくてもよいと考えています。
そのため、ENFPやENTPは相手の話を最後まで聞くという感覚がなく、いつでも自分が話題を引き継ぐ準備ができているのですね。
相手の話は「完結させるもの」や「ゴール」ではなく、次の話題への入口として考えます。
そのため、相手が話し終わる前に次の話題が自然に浮かび、それをその場で共有することが「よい会話」「有益な対話」だと感じやすいのです。

同じ話をすることが「共感」だから
Neを主機能に持つタイプにとっ「共感」とは、話を黙って聞くことではありません。
それよりも「似た体験を思い出してネタを提供すること」で、彼らなりの共感を表現します。
「私もそう思う!」「それわかる!」という気持ちを、実際に自分のエピソードとして提示するのが、ENFPやENTPなりの共感方法なのですね。

自分が悩みを話してるときも、相手が「同じ経験ある」って言ってくれたら嬉しいから、自分もそうしがち…
そのため、結果的に主語が相手に切り替わってしまうのです。
会話泥棒という呼ばれ方をしますが、実は本人にとっては最大限の共感表現なんですね。
しかし相手の期待とズレてしまうと、すれ違いが起こります。
会話にブレーキがかからないから
Ne主導タイプは、思考と発話のスピードが速いのが特徴です。
ENFPは興味のある対象が多く、次々にいろんな考えや発想が浮かぶタイプ。
ENTPは思考のスピードが速く、次々にアイデアが飛躍するタイプです。
そのため、相手の感情がまだ整理されていない段階でも、次の話題へ進んでしまうのですね。
意図的に相手の会話を遮っているわけではなく、脳内処理の速度自体が早すぎて、それがそのまま会話に表れる…ということが起こっています。

話題はフレッシュなうちにアウトプットしないとね!
会話泥棒になりにくいMBTI

一方で、相手の話を最後まで聞こうとするタイプも存在します。
会話泥棒になりにくいタイプは、自分の話題を共有するよりも「相手の気持ちを受け止める」ということを優先します。
そのため、主語を自分にすり替えて会話を進めるという方法はめったにしないでしょう。
ただし、そのぶん自分の話を後回しにしやすいため、むしろ自分が会話泥棒をされる側になることもあるでしょう。
では、会話泥棒になりにくい以下のMBTIを見てみましょう。

INFJ
INFJは洞察力が高く、相手の話を聞きながら、その奥にある意図や感情を読み取ろうとする傾向があります。
そのため、話題を奪うということはほぼなく、自然と「沈黙」が入るでしょう。
相手の話がどこに向かっているのかを、静かに見極めようとするからです。
途中で主語を切り替えることが少なく、相手の話をじっくり聞いて、適切な返答を考えるタイプです。
INFP
INFPは、感情への共鳴を大切にするタイプです。
相手の話を、自分の中で噛みしめながら聞く優しさや共感力があります。
そのため、むしろ会話を遮ることに強い抵抗感を示すでしょう。
そのぶん、自分の話を後回しにしすぎてしまうこともあるため、また別の課題があります。
ISFJ
ISFJは、相手の立場や状況を尊重する意識が強いタイプ。
「話を最後まで聞くこと」が、相手に対する礼儀だと感じています。
相手が話し終えるまで静かに待つ、という姿勢が自然に身についているため、会話泥棒になりにくいタイプでしょう。
ISFP
ISFPは、相手の感情を壊さないことを優先します。
そのため、話題を奪うという行動を無意識に避けるでしょう。
前のめりにはならず、静かに寄り添うような聞き方をするため、安心感を与えやすい人物です。
相手が会話泥棒だったときどうする?

あなたが会話泥棒に遭遇したとき、どうしていますか?
その場限りの相手なら我慢できるかもしれませんが、友人や職場の人など、今後もかかわり続ける相手だとしんどいですよね。
会話泥棒をされ、我慢し続ける必要はありません。
そのかわり、タイプ特性を理解した上で適切に対処していきましょう。

会話泥棒にみられやすい相手にも悪気はないから、なるべく波風を立てず穏便に対処しよう!
最初に条件を前置きする
相手が会話泥棒になりやすいタイプの場合、話の途中で話題を奪うことに悪意はありません。
単に、反射的に話してしまっているケースが多いんです。
そのため会話が始まる前に、以下のように前置きしておくと良いでしょう。
このように言っておくだけで、相手は自分が「会話泥棒だ」と言われている印象を受けないまま「わかった、いったん聞こう」という気持ちになりやすいでしょう。
前置きすることで、相手の会話モードを調整できれば、相手を責めることなく希望を伝えられますね。
関係性を壊さずに済む、実践的な対処法です。
話題を奪われたら取り返す
会話の途中で相手が自分の話にすり替えてきた場合、もしトークに自信があれば、自然に自分のほうに話を戻してみましょう。
相手の話の途中で
このように一言挟むことで、自然に話題を取り戻すことができるでしょう。
ポイントは「話題を奪われていたことを気にしていた」感を出さないことです。
あたかも今まで相手の話に夢中になっていて、突然「あ、そういえば自分の話の途中だった!」という雰囲気を出してみてください。
相手も自然に「そうだった、あなたの話を聞いていたんだったよね」と、こころよく話をあなたに返してくれるかもしれません。

コツは「あ!」「そうだ」「ごめん、それでさ」と、いま思い出した感が伝わる枕詞をつけることだよ
会話泥棒をしてしまうタイプは、自分が話題を奪った自覚がないことも多いんです。
そのため、こうやって軽く軌道修正をすることが有効なこともありますよ。
また、会話泥棒をする人に悪意がないとお話したように、相手から逆に話題を奪われたとしても気にしない人が多い傾向もあります。
理由は、会話泥棒をするタイプにとって話題の主があちこち入れ替わるのは「自然なこと」だからです
そのため、相手が会話泥棒をするタイプなら、言い方が悪いですが、取られた話題を取り返すぐらいのガッツがあると盛り上がりますよ。
会話泥棒をするタイプには相談しない
極端な話、会話泥棒をするタイプには「取られたくない話題」を振らないという方法もあります。
これは友情関係を切るという極端な方法ではなく、会話泥棒をするタイプとは雑談や軽い話だけにするという、いわばコミュニケーションの調整です。
すべての相手に「理想的な聞き役」を求めると、ストレスが溜まりやすくなりますよね。
会話泥棒になりやすい人もいますし、逆にとても親身に聞いてくれる人もいます。

みんながみんな聞き役に徹することができるわけではありませんから、あなたのほうが「真剣な相談をするならこの人」という人を決めるという方法も良いでしょう。
実際、会話泥棒をするタイプに相談しても、不完全燃焼になるかもしれませんが、ビジネスの話やおいしいお店の情報交換、推しの良さを語り合う場面などでは、盛り上がるかもしれませんよね。
そのように「この話をするならこの人」「こういう話題はこの人」と、あなたの中で役割を決めておくという方法も、頭に入れておいてはいかがでしょうか。
自分が「会話泥棒かも」と感じたら

逆に「自分、会話泥棒してたかも…」と心当たりがある人もいるかもしれません。
会話泥棒は、決して悪いことではないのですが、不快に感じる人もいるということだけ認識しておきましょう。
それに気づけている時点で、大きな一歩ですよ。
相手が話し終えたかを確認する
自分が会話泥棒かもしれないと感じたら、まず意識したいのが「自分が話し出す前の一瞬」です。
相手が一度言葉を止めた瞬間でも、実はまだ話の続きがある可能性もありますよね。
そこで即座に「実はわたしも…」と話し始めるのではなく、一呼吸置いて、相手の様子を窺ってみてください。
もしそこで相手が
という、話が終わったと受け取れる口調になってきたら、あなたが話し始めても悪い印象は与えないでしょう。
もしそれが見当違いで、相手が「あのね…」「さっきの話ね…」と、まだ続きがあるような言葉を発したら、そこで話題を返せば良いだけです。
ここまででお話したように、会話泥棒をするタイプといっても、話題をさらってしまうことに悪意はないのです。
そのため「また自分が話し始めてしまった!」「まだ相手は話し終わってなかったかも」と感じたら、そのときに話題を返せば解決です。
と、軽やかに話題を戻してあげれば、相手も自分の話を再開しやすくなるでしょう。

正直、話題を奪われた側も、話題を返してくれるなら全然許せちゃうよね(笑)
まず共感してから話し始める
相手の話を聞いて、自分の経験や意見を話したくなったときは、まず共感の言葉を挟むのがコツです。
いきなり自分の話を始めるのではなく「え~!それは大変だったね」「それは嫌な気持ちになるよね」と、まず相手の感情を言語化しましょう。
共感を先に示すことで、相手は「話を遮られた」と感じず「感情を受け止めてもらえた」という印象が残りやすくなります。
その上で自分の話を添えると、会話泥棒ではなく「共感したあとに似たエピソードを話してくれた」というふうに、受け取られやすくなるでしょう。

「そうなんだ、わたしもこの前同じことがあって…」と、軽く自分の話にすり替えられるよりも「そうなんだ、それは最悪だね!わたしも同じ経験があるよ」と、相手の話に共感していることを示すだけで、印象が変わりますよね。

自分の話を受け止めてくれた上で、似た体験談を話してくれてるんだ、助かるなぁ~!って感じやすいよね

会話泥棒といわれるタイプが本当にしたいのって、こういうことなんだよね
自分の話は補足程度にしておく
会話の中で、相手に共感するために自分のエピソードを話したくなることはあるでしょう。
しかし、そのとき「主役が自分に入れ替わっていないか」を意識することが重要です。
「私の場合はこうで、こうで、こうだった。それで…」というように長く話しすぎてしまうと、いつの間にか相手の話題が終了してしまいますよね。
そのため、自分の体験はあくまで補足情報として短くまとめ、再び相手に話を返すことを意識してみましょう。
「わたしも同じ経験があって、こうで、こうだった。それでそっちはどうなったの?」という返しを意識すると、双方向の会話が成立しやすくなりますね。
まとめ
会話泥棒といわれやすいMBTIタイプは、性格の欠陥ではないことがわかりました。
認知機能の使い方の違いから生じる、単純なすれ違いであるケースが多いのですね。
特にENFPやENTPなど、主機能にNeを持つタイプは、相手の話に「共感しています」「興味を持っています」という気持ちを示す方法として、自分の話をしがちです。
それが結果的に、会話泥棒に見えてしまうのですね。
「これがこの人流の会話なのだろう」と理解し、あなたからのアプローチを変えたり、話を戻す意識をしたり、話す人を変えたり…
さまざまな対処法を試してみましょう。



















