INFJとENFJはどちらも直感(N)と感情(F)を重視する人。
人間関係に深い価値を見出し、温かく思慮深い性格をしています。
ただ優しいだけでなく、自分や相手の「成長を支える存在」として、友人や同僚から信頼されるタイプでしょう。
計画性がありしっかり者である点も共通していますが、エネルギーの向かう方向が大きく違うペアです。
ここが、両者の印象や行動の違いを生み出しているのです。
この記事では、INFJとENFJの違いをわかりやすく解説。
ただ【I】と【E】という社交性が違うだけでない、意外なすれ違いポイントや対照的な性格について知っておきましょう。

INFJとENFJ:3つの大きな違い

INFJとENFJの大きな違いを、3つまとめてみましょう。
INFJとENFJは、MBTI上で【I】内向型と【E】外向型という違いが存在します。
MBTI上では社交性のみの違いですが、そこからさまざまな性格要素に影響をもたらし、対照的な特徴を生み出しています。
INFJとENFJの違い:内省 vs 社交
INFJとENFJの違いは、社交性です。
INFJは【I】内向型、ENFJは【E】外向型で、コミュニケーションの方法や根本的な性格に違いをもたらしているのも、この社交性の部分です。
INFJは1人の時間を好み、誰かと過ごすこともできますが、必ず内省の時間を必要とします。
感情や考えをじっくり整理してから発言するタイプで、常に自分と向き合いながら他者との関係を維持します。
対してENFJは、人と交流することでエネルギーを得るタイプ。
多くの人とフレンドリーに、そして自然に関わることができます。
場の空気を読むのが得意で、周囲をよく見ているので行動もテキパキしているのが特徴です。
INFJとENFJの違い:共感力の見せ方
INFJとENFJはどちらも【N】理想主義で【F】感情型という特徴を持っていて、共感力が高いタイプです。
優しく思いやりが深い性格は共通していますが、それをどう表現するかに大きな違いが隠れています。
INFJは、共感してもそれをオープンに表現することは少ないでしょう。
相手の話を深く聞き、心の中で分析した上で、他者の気持ちや事情を理解する傾向にあります。
【I】内向型らしく、口数は少ないですが内に秘めた考えは深く、相手の話を親身になって聞き、真の解決方法を静かに導き出します。
対してENFJは、相手の感情に敏感に反応し、明るく積極的に寄り添うタイプです。
感情表現が豊かで、相手を安心させるために「わかるよ」「そうだったんだ」と、分かりやすいリアクションを自然にすることができます。
INFJとENFJに悩みを打ち明けた場合、どちらも同じくらいの温かさをもって聞いてくれるでしょう。
しかし、INFJは一見ミステリアスな対応を見せるのに対し、ENFJは即座に反応してくれるという違いがみられます。

【I】内向型ならではの反応の薄さなんですが、内面ではしっかり聞いているし、解決してあげたいという思いが強いんです

わかるよ~!
それがINFJちゃんの優しさの形なんだよね
INFJとENFJの違い:リーダーシップの取り方
INFJとENFJは、何かを判断するときの意思決定方法、それに基づくリーダーシップの取り方に違いがあります。
INFJは基本的に「リーダータイプ」ではないでしょう。
【I】内向型のため、積極的にみんなをまとめるタイプではないからです。
しかし、ものごとを俯瞰できる性格や穏やかな人格、そして考えの深さという点では、リーダーの素質は十分にあります。

確かにINFJって模範的なイメージがあるから、生徒会長とかやってそうだよね!
その点、ENFJは誰もが認めるリーダー的存在で、立ち振る舞いも中身もリーダーらしい要素を持っています。
では、それぞれがどのようにリーダーシップをとっていくのか見てみましょう。
INFJは内面で考えるタイプなので、リーダーシップの取り方としては「影のリーダー」と呼んだほうがふさわしいかもしれません。
たとえば、ENTJやENTPのように人前に出るのが好きなタイプがリーダーになったとしたら、INFJは影で彼らをサポートするのにぴったりです。
INFJは【N】直観型の要素でものごとを俯瞰することができるほか、【F】感情型なのでその場にいる人に気を配ることもできます。
さらに【J】判断型のきっちりした性格で、組織では信頼される存在になれるでしょう。
ENTJやENTPなどはリーダーに向いているものの、リーダーシップが強すぎて周囲がついてこれなかったり、優しさに欠けたりすることがあります。
そんなリーダーを影で支え、周囲のメンバーとの橋渡し役をつとめられるのが、INFJというわけです。

みずから前に出るのは苦手なので、影のリーダーというのは心地よいかも…!
それでは、ENFJのリーダー像を見てみましょう。
ENFJは典型的なリーダータイプで、周囲に配慮しながら優しく柔和な空気感を作ることができます。
INFJと共通している【N】直観型という要素、そして持ち前の社交性が組み合わさり、人を正しい方向に導く指導者のようなリーダーになるでしょう。
ほぼ完璧なリーダー像ですが、1人で頑張りすぎてしまったり、ついアドバイスが多くなったりする点があります。
そのため、そんなENFJリーダーを支えてくれるISFJやINFJなどの「縁の下の力持ち」タイプとタッグを組むと良いかもしれません。
また、ENFJの「THE・リーダー」という空気感をマイルドにするには、ESFJのようなムードメーカーがそばにいてくれると、さらにチームの雰囲気が良くなるでしょう。
\ ENTJとENFJのリーダー像はどう違う?/
このように、INFJとENFJには違ったリーダーシップの取り方があり、それぞれの良さを活かすことができます。
INFJとENFJのすれ違いポイント

似ているようで大きく違うINFJとENFJ。
どちらも感受性豊かで優しい性格をしていますが、意外なすれ違いポイントがあります。
【I】内向型のINFJは、【E】外向型であるENFJのフレンドリーさを見ると「いつも明るいけど何を考えているんだろう」「本音が見えないな…」と感じることがあります。
明るいENFJの姿をそのまま受け止めるのではなく、【N】直観型の特性により深読みしてしまうからです。
そして、ENFJ側もINFJの静かな態度に、心の距離を感じてしまうことがあるでしょう。
このように、すれ違いポイントのある2組ですが、どちらも人のために何かをしたいという思いは共通しています。
INFJとENFJの見分け方

INFJとENFJはよく似た性格タイプなので、見分け方に苦労するかもしれません。
また、MBTI診断をしてみて、INFJとENFJで結果が行き来するという人もいるのではないでしょうか。

【I】と【E】で結果が行き来すると、自分は内向型と外向型どっちなの!?とモヤモヤしちゃうよね~!
ここからは、INFJとENFJをさらに細かく見分けるためのポイントを解説します。
【I】内向型と【E】外向型という単純な違いだけでなく、より細かな観点で違いを知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
ストレス解消法は1人時間?社交の場?
INFJかENFJか見分けるには、ストレス解消をしたいときにどちらを好むか直感で考えてみましょう。
1人でゆっくり読書や映画鑑賞をしたい人はINFJ寄り、パーッと飲み会に出かけたい人はENFJ寄りである可能性があります。
実は、性格的に明るいかどうかはそこまで重要ではありません。
自分が「ストレス解消したい」「エネルギーを充電したい」と思ったとき、1人時間を過ごしたいのか、大勢の人と過ごしたいのか。
それが【I】内向型と【E】外向型の違いです。

物静かだからINFJ、元気キャラだからENFJというわけではないんだね!
また、INFJタイプであっても、大勢の人と楽しく過ごすことはできますが、あとから疲れがどっと来ることがあります。
1人になって「ようやく落ち着く…」「楽しかったけど疲れた…」と思いやすければ、INFJの要素が強いのかもしれませんね。
対して、1人でいると寂しくなってしまったり「誰かに会いたいな」「誘ってみようかな」と考えるタイプなら、ENFJの要素が強いでしょう。
会話をするなら相談役?まとめ役?
INFJかENFJか見分けるには、会話をするときの立ち位置にも注目してみましょう。
ここでも、本人の性格の明るさは気にせず、相談役かまとめ役のどちらになりがちかを見てみてください。
相談役になりがちなら、INFJの可能性が高いでしょう。
話をまとめる役に回りがちなら、ENFJの可能性が高いでしょう。
INFJは相手の話をじっくり聞く人物なので、相談されることが多いタイプ。
「ちょっと聞いてくれる?」と、周囲から相談されることが多かったり、何気ない会話でも深い話を楽しむ傾向があります。
軽々しいイメージがないので信頼されやすく、相談役に選ばれがちなのですね。
対してENFJは、相談役というよりもグループのまとめ役に適したタイプです。
1対1というより、集団の会話で中心に立ち、散乱しがちな話題を1つにまとめたり、場の雰囲気を良くしたりします。
大勢のグループでも仕切ることをためらわず、リーダー的ポジションになることが多いでしょう。
\ 性格良いランキングもチェック!/
交友関係は狭い?広い?
INFJとENFJを見分けるには、交友関係の広さもヒントになります。
INFJは人間関係を築くにも人を選び抜く傾向があるため、自然と交友関係が狭くなりがち。
人数よりも関係の「質」を重視するなら、INFJの傾向が強いでしょう。
対してENFJは広く周囲に目を配り、できるだけ多くの人とかかわろうとします。
「みんなのために動く」ことを自然に行うタイプなら、ENFJの傾向が強いでしょう。
INFJかENFJかチェックしてみよう!

最後に、INFJかENFJか簡単なチェックリストで確認してみましょう。
- 疲れたときこそ誰かを誘って楽しく過ごしたい
- 初対面の人でも自分から話しかける
- 自分の意見ははっきり伝える方だ
- 交友関係は広いほうだ
- 会話の中では、相手が話しやすい空気を作りたい
- グループでは自然とリーダーシップを発揮する
- イベントや集まりの前はワクワクする
- 頼られると俄然やる気が出る
- 相手の表情や声色からなんとなく感情がわかる
- 自分のことは後回しで他人のために行動しがち
上記10個のチェックリストの中で、YESの回答が多ければENFJ、NOの回答が多ければINFJの可能性が高いでしょう。
MBTIの結果が行き来してモヤモヤしている人は、参考にしてみてくださいね。
まとめ
INFJとENFJは、根っこの価値観や人間理解の深さは似ています。
しかし、思いをどう表現するかという点で、真逆な存在だということがわかりましたね。
内向と外向、静と動。
それぞれのスタイルを尊重し「あなたはあなた、私は私」という境界を大事にすることが、互いを理解し合うコツになるでしょう。