MBTI診断で「ESTJ」や「ENTJ」という結果が出たとき、
「どちらもリーダー気質で、似たようなものなんじゃないの?」
と思ったことはありませんか?
実際この2タイプは、どちらも外向的で合理的、そして判断力に優れた行動派という点が共通しています。
しかし、それぞれの本質は驚くほど異なります。
今回は、そんなESTJとENTJの性格的な違いや思考パターン、向いている仕事まで、わかりやすく解説していきます。
より違いが分かりやすいように、ESTJについての解説を黄マーカーで、ENTJについての解説を青マーカーで表記します!

一見似ている?ESTJとENTJの共通点

まず、両者の共通点に触れておきましょう。
どちらも外向的(E)、思考型(T)、判断型(J)という性質を持っており、計画性があり論理的。
ものごとを効率よく進めるのが得意で、目標に向かって人を動かすことにも抵抗がないタイプです。
そのため、2人ともリーダータイプとして扱われ、職場では責任者やマネージャー的な立ち位置になることが多いかもしれません。
このように、一見ESTJとENTJは似た性格を持っているように感じられます。
それでは、この2タイプはどのように違い、それぞれ「幹部」「指揮官」と呼ばれているのでしょうか。
ESTJとENTJの違いをわかりやすくまとめ

ESTJとENTJがどのように違うのかまとめてみましょう。
ESTJとENTJは、MBTIのアルファベット上からもわかるように「S」と「N」という要素が異なります。
MBTIの違いの中でも、SとNは特にややこしく、差がわかりづらい要素の1つ。
しかし、SとNという違いがあるだけで、ものごとの考え方や得意分野などがガラリと変わってくるんです。

ESTJとENTJを行き来する人も、明確な違いを知って「自分がどちら寄りか」を推測することで、より詳細な自己分析ができるね
\ 「S」と「N」の違いについてはこちら /
最大の違いは「S」と「N」
似て見える2人の決定的な違いは「感覚(S)」と「直観(N)」という、アルファベットの2文字目にあります。
ESTJは「感覚型(S)」で、目に見える事実や実績、過去の経験やデータなどを重視します。
現実的で手堅く、今ある仕組みをどう活かしていくかという視点でものごとを捉えるタイプ。
マニュアルや手順がある方が安心するため、現場の感覚に長けています。
一方、ENTJは「直観型(N)」で、目の前の現実よりも未来の可能性や構想に関心があります。
大局を見てビジョンを描き、未来に向けて新たな仕組みを創造するのが得意。
変化や革命を起こすことを好む傾向があります。
つまり、ESTJが「現実を守る人」なら、ENTJは「未来を創る人」といえるでしょう。
違いがひと目でわかるポイント
ESTJとENTJは、どちらも主機能が「外向的思考(Te)」であるため、論理的・実行力がある点では似ています。
しかし、補助機能が異なることで、性格や行動パターンに大きな差が出るのです。

「主機能」とは、それぞれのMBTIの中でもっとも強くはたらく機能のこと。
「補助機能」は、主機能よりは弱いけれどそのMBTIの強みである能力です。
ESTJの補助機能は「内向的感覚(Si)」です。
確実な実績や過去のデータに基づいて判断を下す管理型リーダー。
すでに定着している方法やマニュアル、現場の現実に軸足を置いて行動します。

ESTJは不確かな未来に向かって挑戦するというより、堅実に今を守ることが鉄則。
リスクを取らず、現実を見るよ
対して、ENTJの補助機能は「内向的直観(Ni)」です。
戦略的で先を読む力に優れた構想型リーダーで、抽象的な理論や未来の可能性を見据えながら動くのが得意です。

だからENTJは現場で働くよりも、起業し新たな道をどんどん切り開くことに長けているよ!
この違いは、言動やキャリア選択にも現れます。
たとえば、ENTJは起業家やビジョナリーとして新しいことに挑む傾向があり、ESTJは制度を守りながら組織を安定させる役割に向いていますね。
ENTJとESTJは活躍する場が全然違う
ここで強調しておきたいのは、ESTJとENTJに優劣はないということです。
どちらも極めて優秀なタイプであり、活躍するフィールドが異なるだけなのです。
たとえば、変化の激しいスタートアップや未来を見据えた改革の場では、ENTJの力が発揮されます。
逆に、現場を安定的に運営し確実に成果を積み重ねるような状況では、ESTJの手腕が光るでしょう。
ESTJとENTJの違い【恋愛編】

同じく外向型・思考型でありながら、ESTJとENTJは恋愛に対するスタンスが異なります。
どちらも主導権を握りたいタイプですが、アプローチや感情の扱い方には明確な違いが。
ここでは、恋愛の始め方・パートナーへの接し方・すれ違いが起きたときの傾向に分けて、その違いを探ってみましょう。
恋愛スタートの違い
ESTJは、まず信頼関係をしっかり築くことを重視するでしょう。
交際に発展する前から、相手がどんな人なのかを見極め、誠実な関係を前提に恋愛に進もうとします。
恋愛は「責任あるもの」だという意識が強く、準備が整ってから行動に出る傾向があるでしょう。

ESTJは恋愛においても堅実に行くよ~!
一方、ENTJは相手のポテンシャルや将来性を見て瞬時に判断し、恋愛にもスピード感があります。
直感的に「この人は面白い」と思えばすぐにアプローチを開始し、早い段階で関係を築こうとする積極性を持っているでしょう。

ENTJは恋の炎が燃え上がっているうちに距離を縮めていくよ♡
恋人への接し方の違い
ESTJは【F】感情型ではないものの、愛情をストレートに示します。
記念日を大切にしたり、約束を守ったりするため、信頼感のあるパートナーになるでしょう。
家庭的な価値観も強く、一度付き合ったら安定した関係を築こうとします。

性格上、中途半端な気持ちでは付き合わないかも
それに対してENTJは、恋人との関係も一種の「成長の場」と捉えることがあるかもしれません。
感情表現が控えめですが、主導権を握って相手を導こうとするでしょう。
ENTJの愛情の伝え方は、具体的なアドバイスや将来について一緒に考えるという姿勢です。

ENTJも遊び半分で付き合うタイプではないけど、結婚とか将来の約束というよりは、お互いに高め合える関係でいたいと思うかも
ケンカやすれ違いの違い
ESTJは、何か問題があったときには「何が正しいか」をベースに、冷静に対処しようとします。
ただし、その過程で柔軟性に欠けたり、自分の正しさを押し通してしまったりする場面もあるかもしれません。
ENTJは、論理的で冷静な話し合いを好みます。
相手が感情的になっているときでも、理屈で押し通す傾向があるでしょう。
そのため「論破された」と感じさせることがあり、意図せず相手を圧倒してしまうことも。

ESTJは冷静な話し合い、ENTJは論破って感じなんだね
ESTJとENTJの違い【友達関係編】

ESTJとENTJはともにリーダーシップがあり、社交的なタイプです。
しかし、その中でも友人関係に求めるものや、距離感の取り方には違いがあるようです。
ここでは、友情の築き方や友人に求めるもの・トラブルの傾向という3つの切り口で、違いを見ていきましょう。
友情の築き方
ESTJは、仕事や学校、地域活動などの接点から友人関係を築く傾向があります。
お互いに誠実さを意識し、信頼を積み重ねていくタイプです。
付き合いが長くなるほど関係が深まりやすいでしょう。

「親しき中にも礼儀あり」だよ☆
対してENTJは、価値観を共有できる人と一気に距離を縮めることが多いでしょう。
そのため、話が合えば出会ってすぐに意気投合することもあります。
特に会話のテンポや、好きな話題が合う相手との関係性を重視します。

ENTJは「一緒にいて面白い人」「ワクワクする人」と仲良くなりたいかも♡
友達に求めるもの
ESTJは、誠実さや責任感のある人を信頼します。
約束を守ることや、礼儀をわきまえているかどうかを大切にするでしょう。
安定した関係がマストなので、誠実で信頼性のある人物が周囲に多い傾向にあります。
対してENTJが求めるのは、自己成長への意欲や、知的な刺激をくれる相手です。
話していて新しい発見がある人、同じように高みを目指せる人に強く惹かれます。
受け身な人よりも、自発的に動ける人と仲良くなりやすいでしょう。

同じリーダータイプでも、友達って考えると全然違う方向性を持ってるんだね
友情のトラブル傾向
ESTJはルールや礼儀に厳しいぶん、それを守らない相手には距離を置く傾向があります。
注意や指摘もはっきりと行うため、それが衝突のきっかけになることもあるかもしれません。
ENTJは、自分のペースで物事を進めるタイプのため、それが原因で周囲との温度差が生まれることがあります。
良かれと思って提案したことが「上から目線」に受け取られてしまったり、意見交換のつもりが「否定された」と思われてしまったりするかもしれません。
相手との立ち位置を見誤らない意識が必要でしょう。
ESTJとENTJの違い【休日の過ごし方編】

一見似たような堅実タイプに見えるESTJとENTJですが、オフの日の過ごし方には性格の本質が現れます。
計画の立て方から過ごし方、そして突発的な変更への反応まで、日常の中の違いを見てみましょう。
計画の立て方
ESTJは、休日も事前にしっかりと計画を立てるタイプ。
朝から行動するスケジュールを決め、無駄なく一日を使おうとするでしょう。
旅行やお出かけでは予約や準備も抜かりなく、予定通りに動けることが安心材料となります。
ENTJも計画的に行動するタイプですが、その根底には「この休日で何を達成するか」という目的意識があります。
タスク感覚で予定を組み、効率良く行動することに価値を見出し、満足するでしょう。
過ごし方
ESTJは、家族やパートナーとの時間、買い物、実用的な趣味など、現実的な過ごし方を好みます。
日常生活に役立つことや、社会とのつながりを感じられるような過ごし方を選ぶでしょう。

服やコスメなどの必要なものを買いに行ったり、おいしいものを食べたりするのが好き♡
ENTJは、自己投資に関連する活動を好みます。
読書やセミナー参加、未来のための準備など、少し先の自分を見据えた行動が多い傾向にあります。
自然と、趣味も自己成長や成功と結びついたものになりやすいでしょう。

あたしはその日楽しめるものよりも、未来の自分のためにセミナーやジムに行って自己投資するのが好きかな~
突発的な予定変更への反応
ESTJは、急な予定変更に対してストレスを感じやすく、計画が崩れることを嫌います。
柔軟に対応しようとしても、どこかで納得がいかない気持ちが残るでしょう。
ENTJも似たタイプで、突然のスケジュール変更にはやや弱いところがありますが「この変更にどういう意味があるか」を重視します。
それで納得できなければ、その予定自体へのモチベーションを一気に失ってしまうことも。

ESTJもENTJも【J】判断型だから、予定変更やマイペースな人が苦手な傾向があるよ
あなたはESTJとENTJどっち?見極め方

MBTI診断をした際、ESTJとENTJどちらの結果も出たという人がいるかもしれません。
何度か受けて結果が行き来してしまい、自分がどちらかいまいちわからない人もいるでしょう。
そんな人のために、簡単にチェックできるリストを用意してみました。

当てはまるほうを選んで、どちらの回答が多いか結果を見てみてね!
Q1. チームの進行を任されたらどう動く?
A:まずスケジュールと役割を明確に決め、予定通りに進行することを最優先する
B:最終目標から逆算し、柔軟に流れを変えながらチーム全体を引っ張る
Q2. 何か問題が発生したとき、どう考える?
A:なぜルールや手順が守られなかったのかに注目し、再発防止策を考える
B:そもそも今のやり方や仕組みに問題があるのでは?と全体を再設計する
Q3. 部下や後輩に指示を出すときは?
A:やるべき手順や方法を具体的に教え、管理する
B:目的を示し、やり方は自由に任せることで自律的に動いてもらう
Q4. 価値を感じるのはどちら?
A:コツコツ積み重ねた経験や守るべき伝統・ルール
B:先を見越した判断や、既存の枠を壊す革新的なアイデア
Q5. 人からどんな印象を持たれやすい?
A:「堅実で信頼できるリーダー」
B:「ストイックな知能派」
Q6. 自分にとってストレスなのは?
A:予定外の変更やルールの無視、段取りの狂い
B:変化のないルーティンや、同じやり方を繰り返すこと
Q7. 仕事でやりがいを感じるのは?
A:現場をまとめて滞りなく物事を進め、目の前のタスクを片付けていくとき
B:課題を分析して、もっと効率よく動けるシステムを考えるとき
いかがでしたか?
上記7問のうちAが多ければ、ESTJ寄りと考えられます。
頼れる現実主義タイプで、安定感や秩序を守る堅実なリーダーでしょう。
Bが多ければ、ENTJ寄りと考えられます。
未来の可能性や全体設計を重視するビジョン型で、変革を楽しむタイプでしょう。
MBTIはあくまで傾向を示すものであり、診断結果は絶対ではありませんが、自分自身を深く知るヒントにはなります。
ESTJかENTJのどちらか、いまいちよくわからない…
そんなときは、上記のチェックリストを参考にしてみてくださいね。
まとめ:ESTJとENTJは似ているからこそ違いが興味深い
ENTJとESTJは、どちらもエネルギッシュで現実的な行動力を持つタイプです。
しかし、その内側にある価値観や見ている方向は大きく異なります。
この違いを理解することで、自己理解はもちろん、人間関係や職場でのチームワークにも活かすことができるでしょう。
あなたは今を支えるESTJタイプ?
それとも未来を切り開くENTJタイプ?
まずはその違いを知ることから、はじめてみましょう。