ISFJとISFPは、一見するとどちらも内向的で優しく、空気を読むタイプとして似ています。
しかし実際は、価値観の持ち方や行動パターンにおいて意外な違いが。
この記事では、ISFJとISFPの性格傾向・行動・人間関係の築き方の違いを丁寧に解説し、誤解されがちなポイントを明らかにしていきます!

ISFJとISFPの決定的な違いは「判断機能」

ISFJとISFPの違いは、MBTIの認知機能において「判断機能」が異なる点にあります。
それぞれがものごとを判断する際、ISFJは「Fe(外向的感情)」を、ISFPは「Fi(内向的感情)」を主に使います。
タイプ | 判断機能 | 判断の軸 | 他者への接し方 |
---|---|---|---|
ISFJ | Fe(外向的感情) | 周囲の期待 | 他人の感情に配慮 |
ISFP | Fi(内向的感情) | 自分の価値観 | 自分で納得できる方法 |
ISFJは他社が軸となり、みんなが気持ちよく過ごせるようにな行動をします。
一方でISFPは自分が軸となり、自分で納得できるかどうかという基準で判断します。
具体的に、この2組の判断機能がどのように違うのか見てみましょう。
ISFJの判断機能:Fe(外向的感情)
ISFJの判断機能は、Fe(外向的感情)です。
Fe(外向的感情)は、他者との調和や社会的な期待を重視する機能。
ISFJにとって大切なのは、周囲からどんな期待をされているのか、そしてみんなが気持ちよく過ごせているかどうか、です。
自分の感情よりも他者の気持ちやその場の空気を優先し、場のバランスをとることを第一に考えます。

たとえば、グループの中で誰かが元気がないとすぐに気づき、そっと声をかけたり、人に迷惑をかける行為を極端に嫌ったりします。
ISFJの優しさは、人の期待に応える思いやりとして現れているのです。
ISFPの判断機能:Fi(内向的感情)
ISFPの判断機能は、Fi(内向的感情)です。
Fi(内向的感情)は、自分の内側にある価値観や信念を軸に判断する機能です。
ISFPにとって重要なのは「自分が納得できるかどうか」で、他人の期待よりも、自分の倫理観に忠実に生きることを大切にします。

ISFJが周囲のために行動するのに対し、ISFPはいったん自分の心に問いかけ「自分が納得するかどうか」で行動を決めています。
Fi(内向的感情)は、常に内側に感情が向いているので、静かに傷ついたり喜んだりするでしょう。
他人の評価よりも、自分の中の美意識や正しさに従いたいISFPは、おのずと美的センスも高い傾向があります。
自分に嘘をつかずに生きるISFPは、ナチュラルな思いやりがにじみ出ています。
ISFJとISFPは行動の基準が違う

ISFJとISFPの違いには、行動の基準があります。
ISFJは「J(判断型)」で、計画的にものごとを進めるのが得意です。
家事・仕事・人間関係でもスケジュールや優先順位を整えてから動くでしょう。
ルーティンワークに強く、慣れた方法であればあるほどスムーズにこなしたり、出来栄えの正確性が上がります。
一方、ISFPは「P(知覚型)」で、流れに身を任せる柔軟さが持ち味。
「今自分がどう感じるか」を大切にするため、スケジュールよりもその場の感覚や直感を重視します。
お出かけの予定を決めるにも、ISFJは行く場所や予定をあらかじめ立てておき、前日までにパッキングも済ませておくタイプ。
対してISFPは、なにもかも当日になって気分で決めたいタイプです。

どちらも無理に合わせようとするとストレスになるので、お互いのペースを理解し合うことが大切ですね。
ISFJとISFPは感情の扱い方が違う

ISFJとISFPは、感情の扱い方にも違いがあります。
ISFJは機能の1つである「外向的感情(Fe)」を通じて、相手の気持ちを読んだり、空気を整えたりすることを得意としています。
自分の気持ちは後回しになりがちですが、相手に寄り添う力は抜群です。
一方ISFPは、感情を外に出すことがあまり得意ではありません。
ISFPの主機能である「Fi(内向的感情)」は非常に繊細で、ISFPは他人に誤解されることを恐れ、自分の本音を隠すことが多いでしょう。
同じ「優しさ」を持つ2人ですが、その表現方法が大きく異なるのですね。
ISFJとISFPは人間関係の築き方が違う

ISFJとISFPはどちらも穏やかで優しいタイプですが、ISFJは外向きの安定、ISFPは内向きの自由を大切にしています。
人間関係を築く際、ISFJは「信頼されたい」「役に立ちたい」という思いが軸になります。
一方のISFPは「理解されたい」「自分の価値観を大事にしたい」という思いを抱いています。
同じ【I】内向型ではありますが、ISFJのほうが人に向けて優しさを手向け、感謝や評価をされることを生きがいにしています。
ISFPのほうが自分を軸にしていて、無理に社交的になろうとはせず、マイペースに生きたいタイプです。
ISFJとISFPが衝突するのはどんなとき?

ISFJとISFPは、お互いに察する力や思いやりが強いため、共感ベースではうまくいく相性です。
ただし、性格の奥にある動機や行動の方向性が異なるため、以下のようなすれ違いが起こることも。
このような違いをお互いに否定するのではなく「そういう世界の見方もあるんだ」と受け入れることで、相互理解が深まるでしょう。
【I】内向型だからこそ、意識的にお互いの気持ちをアウトプットし、価値観をシェアすることで、より深く分かり合えるかもしれません。
ISFJとISFPがより仲良くなるために

ISFJとISFPがより仲良くなるために、気を付けるべきポイントをまとめてみましょう。
ISFJとISFPはもともとよく似たタイプで、穏やかな優しさが共通しています。
一部分で対照的な傾向があるため、その点を理解し合うことで絆が深まるでしょう。
お互いに「自分と違う」と思う点を、不満に感じるのではなく「自分の常識だけがすべてではない」と認めることから始めてみましょう。
「共感されない=冷たい」と決めつけない
ISFJは感情を共有したいタイプで、相手から「分かるよ」「大丈夫?」という言葉をかけられることで安心を感じます。
一方でISFPは、内面でじっくりと感情を処理するタイプなので、共感していても言葉にしないことがあるでしょう。
ISFPが無言だったり反応が薄かったりしても「気持ちをわかってくれていない」と早合点しないことが相互理解のカギです。
ISFPは、言葉よりも行動や雰囲気で思いやりを表すため、言葉以外のアプローチにも注目してみてくださいね。
優しさを重く受け止めない
ISFPは【P】知覚型のため、基本的に他人に干渉されたくないタイプです。
自分の感情は自分で処理したいという思いが強いため、ときにISFJの親切なアドバイスを煩わしく思うかもしれません。
しかし、それはISFJにとって純粋な愛情表現。
ISFJの気遣いとして素直に受け取り「ありがとう」と伝えることが、関係の潤滑油になるでしょう。
もし親切が行き過ぎているように思えたら「話せるようになったら話すね」「今は自分で考えてみるね」などと、やんわり伝えてみてくださいね。
お互いの感情の矛先を理解する
ISFJとISFPは、そもそも感情の矛先が異なっていることが分かりましたね。
ISFJは外側の反応に敏感で、ISFPは自分の内面を大切にします。
この方向性の違いがぶつかると、お互いに「何を考えているのかわからない」と感じてしまいがちです。
ISFJは、ISFPが言葉よりも静かな行動で感情や愛情を表現するのだということを理解しましょう。
そして、ISFPは気遣いや言葉がISFJの愛情表現だと、素直に受け取るようにしましょう。

この前提を理解しておくだけで、すれ違いが減りそうだね!
まとめ
ISFJとISFPは、どちらも穏やかで共感力にあふれるタイプ。
ただし、価値観や感情の表現方法、行動パターンには確かな違いがあります。
ISFJは周囲の期待に応える優しさを持ち、責任感が強いタイプ。
ISFPはよりマイペースで、自分の感性に忠実な優しさを持つ自由人タイプ。
お互いの違いを理解することで、心地よい関係を築くヒントが見えてくるでしょう。