雑談をするのが苦手だったり、人と一緒にいることを避けようとしたり…
そんな、人と違う感覚に戸惑ったことはありませんか?
もしかすると、あなたが感じる居心地の良さや違和感には、ASD(自閉スペクトラム症)傾向とMBTIタイプが関係しているかもしれません。
社会では、普通にできることが当たり前とされがちですが、実は「人と少し違う生き方」だからこそ、輝ける場所がたくさんありますよ。
この記事では、ASD(自閉スペクトラム症)とMBTIを組み合わせ、自分らしく輝ける職業を見つけるヒントを一緒に探していきます。

ASD傾向と3つの仕事観

ASD傾向のある人が仕事を考えるとき、まずおさえておきたいポイントは以下の3つです。
これらをベースに、ASD傾向×MBTIタイプと、職業適性を結びつけて考えてみましょう。
ASDだけ、もしくはMBTIだけで考えるよりも、双方を組み合わせた視点で見てみると、自分に合う働き方が見えてくるかもしれません。
一貫性があり予測できる職場環境
ASD傾向があると、唐突な変化や予測できない指示・あいまいな仕事内容、急なスケジュール変更など、ストレスになる要素が多く出てきます。
仕事の中で、毎日同じ流れで行うものやルーティン化されているもの、そして明確な手順があると、安心感が生まれるでしょう。
生産性を発揮しやすくなり、結果として仕事のパフォーマンス向上も期待できます。
そのため、MBTIタイプの中に「内向(I)」「感覚(S)」「判断(J)」がある人は、この点を強みとして活かせる職場が向いているでしょう。
\ 当てはまるMBTI /
- ISFJ
- ISTJ


強い集中力やこだわりが活きる職場環境
ASD傾向の中には、以下の特性があります。
- 過度な集中力を発揮するタイプ(過集中)
- 細かな部分まで注意を払う性格
- パターンを理解して延々と作業ができる強み
- 自分の世界に入る没頭力
たとえば、資料のこの数字だけをずっと見ていたくなる人や、システムの仕組みやデータをひたすら整理したくなる人がいるでしょう。
MBTIタイプが「感覚(S)」「思考(T)」「判断(J)」の人は、この集中力やパターン捉え力を職業に活かしやすくなります。
\ 当てはまるMBTI /
- ISTJ
- ESTJ


人とのやりとりが少ない職場環境
人との会話や集団の雰囲気、感情を理解することに疲れやすさを感じる人は、ASD傾向+内向型(I)のサインかもしれません。
MBTIで「内向(I)」「感情(F)」を持つ人は、人との関わりの中で、メンタルを回復する時間が必要なことがあります。
そのため、対人メインの仕事や、常にハイテンションが求められる接客系の仕事だと、ストレスを感じやすいでしょう。
逆に、少人数でおこなう仕事や1人で作業できる職場、また騒がしさがなく静かな環境という職場には、適性があるでしょう。
\ 当てはまるMBTI /
- INFJ
- INFP
- ISFP
- ISFJ




【MBTIタイプ別】ASD傾向がある人の適職

ASD傾向がある人は、ぜひご自身のMBTIタイプも知っておくと良いでしょう。
そうすると、自分に合った職業の仮説が立てやすくなります。
ここからは、すべてのMBTIを対象に「ASD傾向のある人にどのような仕事が向いているか」を解説します。
ASDは、コミュニケーションにおける不自由さや強いこだわりが、特性として存在する発達障害です。
そのため、MBTIにたとえると「内向型(I)」や「感覚型(S)」、完璧主義な「判断型(J)」など、傾向は限られてくるのですが、
このMBTIにASDが多い
と結び付けられる根拠はありません。
そのため、すべてのMBTIとASDの可能性を掛け合わせ、解説していきます。
ISTJ:体系的で手順が明確な仕事
ISTJは、構造化された環境で力を最大限に発揮するタイプです。
ASD傾向がある場合、その特性がさらに秩序を守り安定を好む性格、そして予測できる環境を求める方向に強まるでしょう。
たとえば、マニュアルが明確で、一度覚えたことを正確に繰り返す職務と相性が良いですよ。
経理、データ入力、品質管理、行政事務のように、ルールが徹底的に守られる環境では、高いパフォーマンスを発揮できます。

細かな部分に至るまで集中力が抜群なため、他の人が見落とすミスを発見する適性にも優れていますよ。
周囲の変化が少ない職場ほど、安心して長期的に働けるでしょう。
ISFJ:裏方で支える仕事
ISFJは、穏やかで思いやりがあり、ASD傾向がある場合も「他人の役に立ちたい」という気持ちは強いままでしょう。
しかし、ISFJ×ASD傾向だと、直接的なコミュニケーションの負荷が大きい場合があります。
そのため、過度に対人ストレスのない裏方業務や、サポート職が適しているでしょう。
たとえば医療事務、図書館の司書、資料整理、アーカイブ管理のように、静かで落ち着いた環境であれば本領を発揮しやすいかもしれません。
また、一度任された仕事を丁寧にこなす責任感があるため、品質管理などの裏方業務においても、頼りにされる存在でしょう。

ISFJはASD傾向があっても、誠実で真面目、お人よしな性格は変わらないんですね♡
INFJ:分析・文章・相談業務
INFJは内向的直観という、いわゆる「洞察力」が鋭いため、ものごとの裏側を読み取る力に長けています。
ASD傾向がある場合、人間関係には疲れやすいものの、観察力と洞察力はさらに研ぎ澄まされるでしょう。
そのため、文章作成、研究、心理学・哲学関連の分析など、深く考える仕事が向きます。
また、1対1で静かに関われる相談業務(カウンセラー・セラピー系)も適職となるでしょう。

しかし、F(感情型)で基本的に優しく共感性が高い性格なので、相手の悩みにメンタルが消耗してしまう可能性もあります。
INTJ:高度な専門職
INTJは、戦略的思考や長期的な視点が強いため、そこにASD傾向が加わる場合は「専門性の追求」に拍車がかかります。
興味がある分野に、徹底的にのめりこむことができるでしょう。
そのため、研究職、情報解析、AI開発、理系エンジニア、法務などの「高度専門職」が適職です。
独立して働ける環境や、過度に人に合わせる必要のない「プロジェクト型」の仕事は、特に相性が良さそうです。
ルールや論理がしっかりしている業界ほど能力が活き、独自の視点で革新的な成果を出すタイプです。

INTJとASDはコミュニケーションが得意でない部分で似ているし、そこに集中力や独自性が加われば最強かもね
ISTP:実践的で構造を理解する仕事
ISTPは、機械や道具の仕組みを理解するのが得意なタイプです。
ASD傾向がある場合、その分析的な性格がより強まるでしょう。
人を相手にするより、モノを相手にする仕事のほうがストレスが少ないタイプです。
そのため、整備士、プログラマー、工学系技術者などには高い適性があるでしょう。
同時に観察力も鋭いため、安全管理や品質チェックにも向いていますよ。

P(知覚型)なので、毎日同じ仕事のくり返しだと飽きてしまいがちなISTPですが、ASD傾向によってルーティンワークにも適性がある可能性があります。
トラブルシューティングのような問題解決が発生する職務だと、飽きずに継続して働きやすいでしょう。
ISFP:クリエイティブな仕事
ISFPは感覚が繊細で、ASD傾向があるとその繊細さがさらに強まります。
感受性を活かす仕事に、力を発揮するでしょう。
たとえば美術、デザイン、手工芸、イラストレーションなど、静かな環境で、さらに自分のペースで作業できるクリエイティブ系の職業が向いています。
また、自然を相手にする仕事(植物管理や動物ケアなど)とも、相性が良いでしょう。

強制されすぎず、自由度が高く、穏やかに働ける環境でこそ能力が伸びやすいタイプですよ。
INFP:自己表現ができる仕事
INFPは、内面に秘めた世界が豊かなタイプ。
ASD傾向がある場合、言語化したり創作したりする自己表現系の仕事が適職かもしれません。
また、深い思考力を持っているため、哲学的思索も得意でしょう。
そのため、作家、シナリオライター、アーティスト、研究者など、自分の感性を活かせる職が向いています。
価値観が強いので、福祉や教育など「理念のある職場」では、満足感を得られます。

ただし過度に対人コミュニケーションがあると、メンタルが消耗しやすいでしょう。
自分のペースで働ける環境を選んでくださいね。
INTP:論理的分析に特化した職業
INTPは、理論の構築や分析が得意なタイプです。
さらにASD傾向があると、1つのテーマを徹底的に掘り下げる能力が際立ちます。
向いている職として、研究職やデータサイエンス、アルゴリズム設計、ITエンジニアなど、複雑な問題を論理で解くものが良いでしょう。
I(内向型)のINTPにASD傾向があわさると、人間関係には疲れやすいので、気を遣わず作業できる環境が良いでしょう。

最高レベルの集中力と、クリエイティビティを発揮します。
自由度の高い専門職や、在宅で黙々と作業できるワークスタイルが理想的ですね。
ESTP:実践的なフィールドワーク
ESTPは、並外れた行動力があるタイプです。
ASD傾向がある場合も、体で覚えたり実際に試したりする仕事のほうが、能力を伸ばします。
たとえばスポーツトレーナー、警備、物流、現場作業、映像制作など、実際の動きや現地でのリアルな判断をともなう職務に、適性があるでしょう。

ASD傾向があることでこだわりが強くなるなら、マニュアルと現場判断のバランスがある環境だと力を発揮しやすいでしょう。
同じ作業を繰り返すだけの仕事より、ほどよい刺激や変化のある職場のほうが、ESTP×ASDさんにとっては長く続けやすそうですね。
ESFP:シンプルなサービス業
ESFPは明るく柔らかい魅力があり、ASD傾向がある場合でも、基本的には人と楽しく交流したいという気持ちがあるでしょう。
しかし、ASD傾向のないESFPと比べると、人間関係はよりシンプルであるほうが生きやすいかもしれません。
複雑な対人コミュニケーションが必要になる仕事だと、苦手になりやすい可能性があります。
毎日同じリズムで、かつ対人対応ができるサービス職、美容系、表現系(ダンス・演劇)がおすすめです。

接客業の中でも、特にマニュアルが明確な環境が向くでしょう。
クリエイティブ要素がある現場では特に輝き、感性を活かした表現活動にも適性があります。
ENFP:コミュ力×独創性を活かせる仕事
ENFPは、独創的で自由な発想が強いタイプです。
ASD傾向がある場合、独自の視点や感性がさらに際立つでしょう。
向いている仕事は、企画職、クリエイティブ職、教育、心理支援など、人の可能性を広げる職が挙げられます。
ただし、細かい事務処理やルールが厳しい環境は、ENFPの性格的傾向を考えると苦痛になりやすいかもしれません。

ENFPの性格にASDが掛かると、天才的な発想を生むかもね!
自由度が高く、自分の考えが活かされやすい、採用されやすいような環境で、高い能力を発揮できるでしょう。
ENTP:戦略系の仕事
ENTPは、発想力と論理的な跳躍に優れています。
ASD傾向がある場合、興味のあるテーマに深く没頭する力が強まるかもしれません。
企画、マーケティング、コンサル、研究開発など、独自のアイデアを武器にできる職種が適職です。
対人面では、過度な共感を求められる接客業やサポート業務などは、ENTPの観点から見てもASDの観点から見ても疲れやすいでしょう。

おしゃべり好きなENTPがASDだったら「対話」より自分の考えをアウトプットするほうが向いてるのかな?
議論や会議での分析を中心とした職務のほうが、向いているかもしれません。
新しいものを生み出すシーンで、独自の力を発揮できるでしょう。
ESTJ:オペレーション系の仕事
ESTJは、秩序や明確な手順を重視するタイプです。
ASD傾向がある場合、規律のある環境で最大限に実力を発揮するでしょう。
管理職、製造現場のリーダー、行政運営、品質管理など、構造がはっきりしている職務がおすすめです。

綿密なスケジュールで働ける環境を好むため、変更やトラブルが少ない職場だと、さらにESTJ×ASDさんにとってのストレスが少ないでしょう。
もともと仕事に集中しやすい働き者タイプなので、安定した成果を出し続けることができます。
ESFJ:安定した対人サポート職
ESFJは、人に寄り添うのが得意ですが、ASD傾向がある場合すこし変わってくるかもしれません。
共感力は強いのに、対人ストレスを受けやすいというギャップが生まれる可能性があります。
そのため、ルールの整った医療事務、学校事務、福祉サポート、受付など「予測できる人との関わり」がある職場が向いています。
毎日不特定多数の人と顔を合わせるよりも、ESFJ×ASD傾向のある人向けの接客スタイルですね。

毎日決まった人に対してサービスを提供するのは、ASD傾向があっても楽しめそうな接客だね!
持ち前の優しさと責任感を活かして、長く働けるでしょう。
ENFJ:リーダーシップを活かせる仕事
ENFJはコミュニケーション能力が高く、ASD傾向がある場合でも「人の成長を支えたい」という気持ちが残るでしょう。
ただし、相手の感情を読みすぎて疲れやすくなることがあります。
構造化された教育現場、研修講師、マニュアルのある相談支援などが向いているでしょう。
自由度が高すぎず、複雑な対人コミュニケーションが少ない環境であれば、リーダーシップやまとめ役という強みを最大限に発揮できますよ。

しっかり管理された体制であれば、ENFJ特有の思いやりや頼もしさが活きるかも!
ENTJ:専門職や管理職
ENTJは、戦略性と指導力が強いタイプです。
ASD傾向がある場合は、そのこだわりの強さでもある論理性と効率性が、より強調されるでしょう。
役割が明確な管理職、プロジェクトマネジメント、法務、コンサルなど、仕組みづくりや意思決定が求められる仕事が適職です。
ただし、あいまいなコミュニケーションが苦手になりやすいため、明文化されたルールがある職場を選ぶと、ストレスが少ないでしょう。

ENTJとASDの特性は、こだわりの強さや思考力が似ていそう。
ルールが徹底されている職場なら、その強みが活きるかも!
まとめ
ASD傾向とMBTIタイプの掛け合わせで、自分が向いてる職業像が少しクリアになりましたでしょうか?
どんなタイプでも「絶対にこの職業以外はダメ!」ということではありません。
大切なのは、自分の特性やペース、そして疲れやすさや集中しやすさを知り、それを活かせる環境を選ぶことです。
MBTIは傾向を知るヒントであり、ASD傾向を持つ人が自分らしく働ける場所を選ぶためのツールでもあります。
自分のペースで、安心して、そして輝けるフィールドを一緒に見つけましょう!


















