わたしたちのMBTIには、選択を振り返るクセが出やすいタイプがあります。
この記事では、どんなタイプが後悔しやすいのか、そしてなぜそのタイプだと後悔しやすいのかを解説します。
その後悔を今後どのように活かしていけばいいのか、重荷ではなく成長のヒントに変える方法を一緒に見ていきましょう。

後悔しやすいMBTI傾向とは?

後悔という感情は、
「あの時こうしておけば」
「もしもあの選択を変えていたら」
という「反事実的思考」(※1)から生まれます。
※1…反事実的思考(はんじじつてきしこう)とは「もし~だったらどうなっていたか」と、実際とは異なる仮定を立てて考える思考法
MBTIのタイプによって、後悔を感じるきっかけや深さには傾向があります。
あなたがなぜ選択を引きずるのか、その理由や傾向が見えてくると、気持ちが軽くなるかもしれません。
ここから、後悔しやすいMBTIタイプの特徴を掘り下げてご紹介します。
ご自身のMBTIに当てはまるものがあれば、ぜひよく読んでみてくださいね。
判断型(J)がしがちな後悔
判断型(J)は、決めることと動くことを得意とします。
しかし、その分「他の選択肢を排除した」という瞬間に「あれ?あっちにすればよかったかな?」という思いが浮かびやすくなります。
たとえば、恋愛で「この人に決めよう」と早めに関係を進めたあと「もう少し様子を見ればよかった」「別の人を気になり始めちゃったらどうしよう」などと感じることも。
判断するときに「自分がバツをつけた選択肢」を抱えてしまうため、それが後悔の種になりやすいのです。

知覚型(P)がしがちな後悔
知覚型(P)は、判断型(J)と対照的なタイプです。
早めに見切りをつけたり、白黒はっきりさせたりするよりも、可能性を開いたままにしておくことを好みます。
期限や方向が決まっていないゆるい状況を、快適に感じるのです。
その一方、後になって「早く決めていればよかった」「決めて行動していれば何かが変わったかも」という思いにとらわれがち。
決めることをためらっていたために「選ばなかった自分」が悔やまれるという、さきほどとは逆さの流れになるのです。

直観型(N)がしがちな後悔
直観型(N)は、未来の可能性やビジョンに目を向けるため、今自分がする選択がどんな未来につながるかという思考を、ひたすらに繰り返す傾向があります。
そのため、小さな選択であっても「この先どうなるんだろう」「私の人生、あの瞬間で変わっていたら…」という思考が長引きやすいのが特徴です。
未来を思い描く力が強いゆえに、後悔もずっしり重いものになるでしょう。

感覚型(S)がしがちな後悔
感覚型(S)は、直観型(N)と対照的なタイプです。
現実に起きたことや具体的な体験を重視するため、後悔する場面も「この言葉を言った瞬間」「関係が変わったあの日」など、細やかな過去の記憶にフォーカスしがち。
「どうしよう」「どうなるのだろう」という抽象的な不安ではなく「あの時こうだった」「私がこう言ってしまった」という筋書きを、何度も頭の中で再生しては、やり直しをしたくなる傾向があります。

自己肯定感が低くなりがちなMBTIも要注意

後悔がいつまでも残る背景には、自己肯定感の低さが関係しているとされています。
自己肯定感が低いと「選択を誤った」「どうしてあのとき…」という思いが起こりやすくなります。
そして選択そのものだけでなく、自分自身への評価が連動してしまうそうです。
さらにMBTIでいうと、内向型(I)は静かに自分の中で後悔し、感情型(F)は人に迷惑をかけていないか気にしすぎてしまうという傾向があります。
MBTIの構成と自己肯定感の低さが組み合わさると、後悔が「自己攻撃」に転じることもあるのです。
つまり、後悔とは「選択を間違えた」だけでなく「選択を間違えた私」という構図になってしまいがちなのですね。
この視点に気づくことが、後悔を「ただの失敗」ではなく成長のきっかけに変える第一歩となります。
内向型(I)が抱えやすい後悔
内向型(I)は、外部からの刺激よりも、内側で思考を巡らす傾向があります。
選択したあと、1人で何度も思考がループすることがありますが、それが他者に見えにくいため、止めどなくなってしまうのです。
誰にも言えず、頭の中だけで再生される過去。
それは、自己肯定感を弱める原因にもなります。

感情型(F)がしがちな後悔
感情型(F)は、人とのつながりや他人の気持ち、そして他者からの評価を重視するタイプです。
そのため、対人関係でミスをしたり、余計な一言を発してしまったりすることへの後悔が、深く残りがちです。
たとえば「あの言葉で傷つけてしまったかも」「私がもっと力になれればよかった」と、相手の気持ちに目を向けた思考が、自分を責める構図を作ってしまうのです。
他人に迷惑がかからないケースでは「人から嫌われる心配がない」という安心要素があるため、そこまで深く考えないこともあります。
他者基準になりすぎるところは、自分の本当の気持ちや意思を置いてけぼりにしてしまうことがあるので、注意が必要でしょう。
判断型(J)がしがちな後悔
後悔しやすいMBTIで一度登場した「判断型(J)」ですが、ここでも重要な解説ポイントとなります。
判断型(J)は、自ら選択し行動することを好みますが、その分「自分で決めたのだから責任は私にある」と思いやすい傾向があります。
選んだ道が思ったものと違ったとき「私の判断ミスだ」「私がもっと考えていれば…」と、自分を責めることが多くなるでしょう。
そして、これが後悔に長くつながることがあります。

責任感の高さが後悔の重さと比例してしまうケースですね
後悔を成長のヒントにする3つのステップ

「どうしてあんなこと言ったんだろう」
「違う道を選べばよかった」
そんな後悔を抱えたままでも、前に進める方法があります。
以下のステップで、後悔を成長のヒントにしてみましょう!
考え方次第で、あなたの抱える後悔は「成功につながるきっかけ」になっていくでしょう。
ステップ1:後悔を言語化する
まずは、何に対して後悔しているのかを具体的に言葉に出します。
など、あいまいなまま頭に残っている後悔に「名前をつける」ようなイメージで、言語化してみましょう。
後悔が漠然と頭の中を巡ると、ダメージも大きくなります。
短い文で良いので、事実と感情を分けて書き出しましょう。
事実(何が起きたか)→感情(どう感じたか)→思考(そこからどんな考えが生まれたか)の順に整理すると、冷静に捉えやすくなります。
たとえば、このような感じです。
- 事実:友達の冗談にマジギレしてしまった
- 感情:恥ずかしい・自己嫌悪
- 思考:なんで笑って受け流せなかったのだろう?
「~だと思う」「~だった」というふうに、淡々と書き進めましょう。
ステップ2:選択の背景を振り返る
次に「なぜその選択をしたのか」「どんな条件があったのか」を整理しましょう。
人は、あとから見れば簡単に思える判断も、その場では情報・感情・制約のもとで最善を尽くしています。
振り返りのゴールは「自責を和らげる」「そこから学ぶポイントを見つける」ことです。
MBTIタイプによって、性格傾向によって「この選択をした」「こう言った」「ああ言った」という視点が異なります。
それが明確化されると、その選択をした背景が必ずしも自己責任ではなく「自分の性格のクセなのだ」と捉えられるようになるでしょう。
たとえば、以下のような感じです。
ここでのポイントは「自分のコントロール外だったこと」を強調すること。
自分を責めすぎてしまうことを、防ぎやすくなります。
そして最後に「当時の私が最善を尽くせた点」と「当時はできなかったが今後活かしたい点」を2つ書きましょう。
倫理的な責任は認めつつも、状況的に合理的な判断だったという可能性を、自分のために認めてあげることが重要です。
ステップ3:次にどう活かすか考える
後悔から学べるのは、次にどうするかです。
小さなアクションを決めて、自分が望む方向に1歩動いてみましょう。
ここでのコツは、具体性をもった内容にすることと、期限・可能性を設定することです。
抽象的な目標だと続かないので、必ず以下のように「具体的なプラン」に落とし込みましょう。
いつまでに / どこで / 誰と / 何を試す
たとえば、このような感じです。
次の集まりで(いつ)冗談を言われたら、一瞬踏みとどまってリアクションする(何を試す)。
ここまで整理できれば、自分に何が起こって、どういう経緯でそのようなことになり、そして今後どう活かしていくかが明確になりました。
完璧に記録できなくても大丈夫。
今の自分の気持ちを整理して、自分が一番の味方になってあげられるように、振り返ってみましょう。
タイプ別:後悔しやすい場面と対処法

それではここからMBTIタイプごとに、後悔しやすい典型的な場面とその対処法を紹介します。
自分のタイプに近い項目を探してみたり、思い当たることがある項目を意識的に読んだりしてみてくださいね。
NT(直観+思考)タイプ:結果を後悔
NT(直観+思考)は、MBTIの2文字目と3文字目がNとTのタイプで、成果や達成率を重視します。
そのため、目標を達成できなかったり、成果が出なかったり、本来やりたかったことが実現しなかったときに「自分は何をしてたんだろう」と感じやすくなります。

対処法としては、結果だけでなくプロセスを認めることを意識しましょう。
また、小さな結果だとしても自分を認め「勝利の記録」として書き留めることが有効です。
このNTタイプは、別名「分析家」と呼ばれます。
ビジョン型で思考力の高いグループにカテゴライズされ、知能の高いMBTIタイプとして知られているんです。
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独自の価値観を持ち、理屈や論理にこだわる一面があるため、結果がそぐわないとき後悔に変わりがちでしょう。
NF(直観+感情)タイプ:価値や関係性を後悔
NFタイプは、MBTIの2文字目と3文字目がNとFのタイプで、自分の価値観や人との関係を大切にする人物です。
そのため、人との関係性においてなんらかの選択や決断をしたあと、なにか違和感が生じると「あのときの選択のせい…?」と後悔しがち。
対処法としては、自分の感情を言葉にするという方法があります。
NFタイプは内面の感情が豊かで、他人との関係や価値観のズレに敏感なため、頭の中の抽象的な感情を客観視することが効果的。
悲しかった→なぜ?→理解してもらえなかったから
というふうに感情を分解し、漠然とした後悔を「具体的なできごと」としてとらえるようにしましょう。
NFタイプは「外交官」とよばれ、コミュニケーション力に長け思いやりのあるタイプとして知られています。
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感情を深読みしたり、漠然とした不安を抱えやすい上に、他者の感情に敏感なので心を病んでしまいがち。
感情豊かで、逆に言うと感情に振り回されがちなので、気持ちを整理することがもっとも効果的なグループなんです。
SJ(感覚+判断)タイプ:誠実すぎて後悔
SJタイプは、MBTIの2文字目と4文字目がSとJのタイプで、誠実で忠誠心の強い人たちです。
予定通りにいかなかったり、周囲の期待に応えられなかったりすると後悔を感じやすいでしょう。
対処法としては、小さな完了でも自分を認めてあげること、そして自分のための時間を確保することで、安心感を感じることができるでしょう。
SJタイプは「番人」とよばれ、MBTIの中でもっとも実直で真面目な人たちといわれています。
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約束や締切に遅れることはまずなく、与えられたこと以上に成果を出そうとする責任感の高さが特徴。
自分に厳しく、少しの失敗で強く自己否定をしがちなタイプなので、まずは自分をおおらかに受け止めることが、自責を防ぐポイントです。
まとめ
後悔は誰にでもあるものですが、それを抱えたままにしないでください。
MBTIは、なぜ自分がこう感じるかを知るためのツールであり、後悔に関する自分のクセを知るきっかけにもなります。
過去の選択を後悔することがあっても、それはあなたが当時できた最善の対応でした。
それが悔やまれる選択だったとしても、そこから学び、次の一歩を小さくでも踏み出すこと。
そうすれば、後悔はあなたの成長を止めることなく、未来へ導いてくれるものへと変わるでしょう。











