ISFJとINFJ、どちらも「内向的で優しい性格」として知られるMBTIタイプです。
そのため、自分がどちらか迷う人や、他人を見分けづらいと感じる人もいるでしょう。
しかし実は、この2タイプには思考のベースから他者との関わり方まで、意外なほど大きな違いがあるんです！
この記事では、ISFJとINFJの性格・価値観・行動パターンの違いをわかりやすく解説。
それぞれの魅力と特徴をひもといていきます！
ISFJとINFJの基本的な違いとは
ISFJとINFJはどちらも「I（内向）」「F（感情）」を持つタイプで、一見よく似ていますよね。
しかし、主機能と第二機能の違いにより、世界の見え方や意思決定の仕方に大きな違いが出ます。
主機能と第二機能についても解説するために、細かく掘り下げてみましょう。
ISFJとINFJの主機能
ISFJとINFJは、どちらも「内向的」で「感情型（F）」という共通点がありますが、主機能（最も優先的に使われる心の働き）が違います。
そのため、ものごとの捉え方や判断基準に大きな差が生まれます。
ISFJの主機能：Si（内向的感覚）
ISFJの主機能は「Si（内向的感覚）」です。
Si（内向的感覚）は、過去の経験や感覚的な記憶を重視する機能です。
実際に自分が見聞きしたこと、体験したことを重視して判断する傾向があります。
そのため、ISFJの人は一度得た知識を大切にし、それに基づいて行動する保守的な面があるのです。
変化や挑戦を求めるより、確実で安定した道を選ぶ安心志向なのですね。
周囲への気配りや細やかな気づきに優れているのも、この機能が発達しているからです。
INFJの主機能：Ni（内向的直観）
INFJの主機能は「Ni（内向的直観）」です。
Ni（内向的直観）は、抽象的な意味や未来の可能性に敏感な機能です。
想像力を働かせ、ものごとの全体像や深層的な意味をつかみ取るのが得意です。
INFJは目に見える現実よりも「なぜそれが起こったのか」「これからどうなるのか」といった、見えない背景や方向性を考える傾向があります。
予測力や洞察力に優れているため「なんでそんなことが分かるの？」と思われることもあるでしょう。
ものごとの本質に迫ろうとする姿勢が、INFJの思慮深さや神秘的な印象を生み出しています。
ISFJとINFJの第二機能
第二機能は、主機能のバランスを取るために補助的に使われる心の働きです。
ここにも、ISFJとINFJの大きな違いが表れます。
ISFJの第二機能：Fe（外向的感情）
ISFJの第二機能は「Fe（外向的感情）」です。
Fe（外向的感情）は、周囲の空気を敏感に察知し調和を保つ機能です。
ISFJはこの第二機能により「人にどう思われるか」「場の空気を乱さないか」といった点に敏感。
相手が心地よく感じるように細かく配慮し、言葉遣いや態度に優しさが表れます。
ただし、気を使いすぎて疲れてしまったり、自分の本音を後回しにしたりする一面もあります。
INFJの第二機能：Fe（外向的感情）
実は、INFJの第二機能もISFJと同じく「Fe（外向的感情）」です。
ただし、主機能が異なるために、そのFe（外向的感情）の使い方には違いがあります。
INFJの場合、Fe（外向的感情）は主機能の「Ni（内向的直観）」で見抜いた他者の感情を外にどう表現するかに使われます。
つまり「こうすれば相手が救われるはず」「こう話せば相手が傷つかないだろう」という、戦略的かつ共感的な感情表現が多いのがINFJの特徴です。
ISFJのFeが“空気を読む”ことに優れるとすれば、INFJのFeは“人の心を読んだうえで動かす”ような役割を持っているのですね！
第二機能が同じでも、主機能が違うから総合的に全然違う性格になるんだね！
ISFJとINFJの人間関係の違い
ISFJとINFJは、それぞれ人間関係をどのように築いていくかにも違いがあります。
どちらも【F】感情型の優しさや思いやりを持っていて、交友関係は「狭く深く」を好みます。
ISFJは狭く深い関係を大切にするタイプで、INFJは狭く深い関係になるために高い理想を持つため、親しくなるまでに時間がかかるタイプのようです。
ISFJは親密を重視、INFJは人を選ぶ
ISFJは親しい人とのつながりを大切にし、信頼関係を築くのにじっくりと時間をかけます。
基本的に誰に対しても礼儀正しく接し、輪を乱さないように努めるタイプ。
そのため【I】内向型で友達は少なくても「信頼できる人がそばにいる」ことに安心感を覚えます。
一方INFJは、少数精鋭の深いつながりを求めるタイプです。
【N】理想主義なので、人との関係に対して理想が高く、自分の価値観と合う人を見つけるまで時間がかかることも。
なんとなく仲良くしたり、ノリで交流したりすることが苦手で、精神的な共鳴があるかを重視する傾向があります。
ISFJの【S】現実主義、INFJの【N】理想主義が顕著に表れていて、興味深いね
＼ NとSの違いについてはこちらを ／
ISFJは共感する、INFJは洞察する
ISFJは相手の気持ちに寄り添いながら「分かるよ」と共感するのが上手です。
感情表現が分かりやすく、相手の感情を受け止めようとする優しさがにじみ出ています。
自分の気持ちも丁寧に言葉で伝える傾向があり、感情の橋渡し役になることもあるでしょう。
一方、INFJは感情の動きに敏感ですが、それをストレートに出すことは少なめ。
相手の感情の奥にある動機や、真意を探ろうとする傾向があります。
表面的なやり取りよりも、深層心理の理解を重視するというイメージですね。
そのため、感情の共有は少しミステリアスで、相手によっては「わかりにくい」と感じさせてしまうこともあります。
【N】理想主義だからなのか、言葉選びも詩的になって、時々相手に伝わりづらいことがあるかも…
ISFJは支える、INFJは導く
ISFJは相手の困っている状況にすぐに気づき、サポートを惜しみません。
話を聞いてあげたり、必要なものを差し出したりと、相手が安心できる助けを提供することが得意です。
誰かの役に立つことが、ISFJにとっての喜びにもなっています。
INFJも困っている人を助けたい気持ちは共通していますが、ISFJのように「今すぐにできることをする」というタイプではありません。
相手の問題を根本から解決したいという気持ちが強く、アドバイスや精神的な気づきを与えることで、相手を変化へと導こうとします。
単なる同情ではなく、この人がどう変われるかを考えながら接する指導者のような立ち位置でしょう。
ISFJは常にそばにいてサポートを惜しまない一方、INFJは少し離れたところから見守る形でサポートするイメージです。
ISFJは看護師、INFJは先生みたいな感じだね
ISFJとINFJの考え方の違い
ISFJとINFJには、考え方の違いがあります。
【S】現実主義と【N】理想主義の違いから、考え方が根本的に違う2組。
考え方が違うことで、その先の行動にも大きな差が生まれます。
ISFJは現実や経験を重視
ISFJは過去の体験や事例から学び、安定した方法を選ぶ傾向があります。
直感やひらめきではなく、経験や実績に重きを置きます。
そのため「こうしたらうまくいくかも」という不確実な選択はせず、これまでに成功してきた確実なやり方を続け、安心感を得たいタイプです。
未来の不確実性より、今やるべきこと・確実にできることを優先するため、現実的な行動力があります。
INFJは未来志向で直感を重視
INFJはISFJと対照的に、未来に起こりうる流れや意味に関心があります。
情報を無意識に統合し、洞察やひらめきを通して方向性を導き出すのが得意。
現実から目を背けることもあるため、現実とのギャップに悩むこともありますが、強いビジョンに突き動かされます。
未来を予測したり、理想を掲げるのが好きなので、おのずと洞察力が優れるのもINFJの魅力ですね。
ISFJとINFJの見分け方は？
ISFJとINFJを見分けるには、話している内容や問題への向き合い方に注目するのがコツです。
ISFJは「事実」や「やるべきこと」など、具体的で現実的な話題を好みます。
そして、理想やイメージを語るより、確実に実行することに重きを置きます。
一方のINFJは「意味」や「未来」など抽象的な話題を好み、理想や哲学を語るのが好きなタイプです。
また、ISFJは他者の気持ちに寄り添うことに長け、INFJは他者の気持ちを見抜くことに長けている、というニュアンスの違いも見られます。
どちらのタイプも長く一緒にいれば、優しさの形が違うから見分けられそうだね！
まとめ：ISFJとINFJは「優しさの種類」が違う
ISFJとINFJは、どちらも静かで思いやりのある性格として知られています。
しかし、その優しさが発揮される場所や動機が、まったく異なるのです。
ISFJは目の前の人を守り支え、INFJは理想の未来へ導こうとします。
どちらが良い悪いではなく、自分がどちらの視点を持っているか理解することで、自己理解や他者との関わり方がグッと深まるでしょう。
